今回は19話で玲夜が触れていた桜子の訪問回です。
桜子の報告とは何なのでしょうか?
そして悩んでいた柚子の進路がようやく決定します。
心の準備ができていないのに結婚の話題が出てしまい、あやかしと人間の結婚観の違いが浮き彫りになってしまいます。
高道と桜子が婚約
19話で玲夜が話していた通り、桜子が鬼龍院家を訪れます。
すると高道と桜子は並んで座り、婚約報告をします。
柚子だけが話についていけず驚きますが、玲夜は平然としています。
玲夜の次に霊力が高い未婚男性は高道なので、玲夜の予想通りだったのです。
柚子は桜子が高道と政略結婚になるので、それでいいのか二人に問います。
きっぱり不満が無いと返す高道に対し、桜子は頬を染めて照れながら同意します。
政略結婚が可哀想って人間の価値観、政略結婚したあやかしや、政略結婚の両親から生まれた玲夜たちに失礼じゃない?
あやかし同士が恋愛しても花嫁が見つかると破局するから、恋愛結婚は珍しいよ
高道の婚約者として振舞う桜子の方が可愛らしく、生き生きとしています。
柚子は桜子が高道のことを好きだと気が付くのでした。
あやかしの結婚観に柚子は困惑する
高道と桜子の結婚の時期はいつなのかと玲夜は尋ねます。
桜子が大学を卒業した後か、玲夜と柚子の結婚の後のどちらかと高道は答えます。
しかも高道と桜子が子供を作る時期の話題にまで及びます。
結婚していないのに子供を作る時期まで決めるの?
有力分家の子は当主の子の側近になるから、月齢や教育も相談するみたいだよ
柚子は結婚していないのに、玲夜と柚子の子供の話題が出たことに驚きます。
柚子の結婚をいつにするのかという問いに、玲夜は柚子の大学卒業直後と即答。
それどころか柚子が驚いたのを、遅すぎたと早合点して高校卒業後と言います。
玲夜は柚子が展開が早すぎる結婚話に戸惑っているのを不思議そうにします。
高道は柚子の意図を汲み、花嫁の結婚は人間同士よりかなり早いと補足。
玲夜が柚子の大学卒業まで何年も待つのは、かなり気が長い方とのこと。
何故ならあやかしは一日でも早く花嫁を自分のものにしたがる傾向にあります。
玲夜は今すぐ結婚したいが、柚子があやかし社会に慣れるまで待つつもりなのです。
柚子は玲夜の優しさに嬉しくなり、玲夜となら幸せな家庭を築けると確信します。
花嫁は本能が無いから、他の男を好きになる前に結婚で縛りたいのかな?
それもあるけれど、一族が花嫁に早く霊力の高い子を産ませたがるんだよ
桜子は恋より政略結婚を優先した
玲夜と高道が仕事の話を始め、柚子は桜子と二人になります。
柚子は単刀直入に高道のことを好きなのかと質問します。
桜子は真っ赤になって照れながらも、高道への好意を認めます。
同じ有力分家の子として、高道と桜子は幼い頃からいつも近くにいました。
高道は玲夜の秘書を目指し、桜子は玲夜の婚約者を目指し支え合っていたのです。
婚約者の選抜で玲夜に舞を披露する前夜、桜子は緊張して震えていました。
高道は玲夜の好きな花の飾りをお守りだと桜子の髪につけ、笑顔で励まします。
桜子は高道への想いを自覚しますが、玲夜の婚約者に決まると高道への恋心を封印します。
玲夜が桜子と婚約解消した時、高道が不満を口にしたのも無理もないかも…
桜子がずっと努力してきたのを知っているから、平凡な柚子に強く反発してたね
柚子は高道を好きなのに玲夜の婚約者になって反対しなかったのか問います。
しかしそれは人間の結婚観であり、あやかしの結婚観は根底から異なります。
一族の決定は基本従うもので、鬼の一族に生まれた以上、玲夜の妻を目指すのは義務。
瑶太が撫子の決定に従って花梨と別れたのも、妖狐の一員の義務があったからです。
あやかしは一族に依存して生きるため、一族に逆らって生きていくことはできません。
花梨と駆け落ちしたとして、有力分家で霊力が高い瑶太は絶対に連れ戻されます。
あやかしの調査力、翌日に花嫁の個人情報特定するくらい凄いもんね
花梨と駆け落ちしてもすぐ連れ戻されると分かっていたから、瑶太も諦めたよ
柚子が玲夜と婚約できたのは、霊力の高い子を出産する能力が桜子より優秀だから。
あやかしが愛していても、花梨のように婚約解消される危険性は常にあります。
そして柚子の場合、桜子のように他の女性たちに実力で勝ったわけではありません。
柚子を排除し、玲夜と婚約を狙う女性が今後現れる可能性は高いと言えます。
柚子、高校卒業したらさっさと入籍した方が絶対良い気がする…
花嫁と婚約解消より、結婚した花嫁と離婚する方が世間体も悪いしね
かくりよ学園花嫁学部を選ぶ
桜子は恋バナなんて初めての経験だと喜びます。
鬼の一族で筆頭分家の桜子は敬われると同時に恐れられ、対等な友人はいません。
桜子の機嫌を損ねたら家ごと潰されるため、本音で話せる者はいないとのこと。
そして桜子は、玲夜の花嫁の柚子は桜子以上に注目されてしまうと忠告します。
柚子は妻になる上で人のあしらい方を学ぶよう、19話で玲夜にも言われています。
そんなに油断できないような場所なのかと、柚子はかくりよ学園の進学を躊躇います。
しかし桜子はかくりよ学園の進学を推し、花嫁専用の学部を紹介します。
花嫁学部は花嫁しか入れず、花嫁が結婚前にあやかしの社会や礼儀作法を学ぶ学部。
透子がかくりよ学園に進学するのも花嫁学部に入学するためでした。
大学は研究や就職に繋がる学問ですが、花嫁学部は女学校のようなカリキュラム。
働くことを許されない花嫁は就職しないので、花嫁修業の科目しかありません。
柚子は一番自分が学びたい大学だと、進学を決意するのでした。
週1コマの授業を4年やるだけで、桜子みたいな完璧な令嬢になれるの?
授業だけでは絶対無理だよ、花嫁は妊娠して退学することも珍しくないしね
あやかしと人間の結婚観のズレ
高校で柚子が花嫁学部に進学すると聞き、透子は喜びます。
一方、受験勉強や就職に励む同級生からは睨まれてしまいます。
同級生に混じれないため、柚子は透子に結婚の話題を出します。
一生お金に困らないのに働いてみたい柚子と透子、そりゃ妬まれるよね…
フルタイムで一ヵ月職業体験させたら、二度と言わないと思うけれどね
透子は東吉(にゃん吉)の結婚の話について柚子に愚痴ります。
18歳になった0時、記入済みの婚姻届を透子に突き付けて今すぐ書けと言ったのです。
透子はプロポーズとして最低な行為に怒り、婚姻届を突き返しました。
透子はあやかしが女性の憧れのプロポーズをせず、勝手に結婚を決めると愚痴ります。
東吉(にゃん吉)もその後プロポーズしたのに断ったと言い返します。
しかし透子は高校生なのに結婚なんて早すぎると、人間の価値観で反対します。
結婚したら今以上に束縛が酷くなるのが目に見えているという理由も挙げます。
大学卒業まで結婚は嫌だと言われ、東吉(にゃん吉)はショックを受けます。
東吉(にゃん吉)、第一部は瑶太に比べて良いあやかしだったけれど…
同居を勝手に決めたり、今も透子の服や行動の束縛をかなりしているからね
かくりよ学園の受験会場へ
受験会場では3人の新キャラの姿が一部だけ映ります。
- ショートボブの巻き毛で、一人で歩く女子生徒
- スポーツバッグを肩から掛け、大柄で屈強な体格の男子生徒
- 19話で登場した津守のスパイに外見が一致する、リュックを背負った男子生徒
津守の関係者は人間だと確定していますが、他2名は未確定。
校章や正面の顔が映っていればあやかしか判断できますが、登場を待ちましょう!
柚子も緊張しながら玲夜に付き添われ、花嫁学部の面接に挑みます。
考察 女性のあやかしに不公平すぎるシステム
花嫁がいるのに花婿がいないのは不平等だと思います。
男性のあやかしは運命の伴侶がいて、見つかれば幸せな恋愛結婚ができます。
しかし花嫁が見つかると、妻や婚約者である女性のあやかしは捨てられます。
女性のあやかしは霊力や資産といったスペックで結婚相手を選ぶとされます。
それは愛した男性が花嫁に奪われ、捨てられる辛さを味わいたくないからだと思います。
桜子のように花嫁と親しい関係になれる元婚約者は非常に珍しいです。
原作小説では花嫁を恨む元婚約者が登場し、花嫁に陰湿な嫌がらせをします。
そして霊力の高い子を産まない役立たずだと、一族で冷遇される花嫁も登場します。
人間社会と大差のない、嫁ぎ先での苦難が全く無いわけではありません。
自分や家族から婚約者の立場を奪った花嫁に、嫁ぎ先の一族全員が優しくするでしょうか。
花嫁が嫉妬の洗礼を浴びる最初の場所が、かくりよ学園なのだと思われます。
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