浩介の正体と結末は? 鬼の花嫁ネタバレ

鬼の花嫁 ネタバレ解説

『鬼の花嫁』第二部および原作二巻に登場する、柚子の初恋の男性。
花嫁をあやかしから奪おうとする人間という、柚子をめぐる三角関係。
鬼龍院家の花嫁を奪おうとした彼の正体や結末を、原作小説を交えて解説していきます。

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浩介の正体

浩介は津守幸之助の腹違いの弟であり、津守が入学させたスパイです。
ある日霊力が発現し、津守家当主(父親)に連れていかれたのが転校の真相です。
しかし父親どころか異母兄の幸之助からも家族と扱われず、酷い待遇だったようです。

そこまで嫌ってるのになんで浩介を引き取ったの?

明言されていないけれど、恐らく霊力のある人間が貴重だからだろうね。

ある日、本家の次期当主である幸之助から呼び出しを受けます。
「かくりよ学園に入学し、鬼龍院の花嫁(柚子)を監視せよ」という命令が下されます。
また「柚子を鬼龍院から助け出し、祖父母の家に返す」という表向きの計画を伝えられます。

当然それは浩介を加担させるため幸之助がついた嘘で、本当の計画は違います。
そもそも柚子は花嫁を辞めることも実家に帰ることも願っていません。
皮肉にもその願いを抱いていたのは梓でした。

柚子への想いを利用される

間が悪いことに、かくりよ学園の環境が浩介の想いを煽ってしまいます。
下記の通り、柚子は学園生活を謳歌していると言い難い状況でした。

  1. 鬼龍院家の花嫁だからと遠巻きにされて孤立する柚子
  2. 玲夜の花嫁である柚子を妬み、攻撃する女子生徒
  3. 柚子を利用しようと友達になりたがる人間
  4. 友達ができないと嘆く柚子
  5. 柚子が浩介を初恋の相手だと言ってしまったこと

特に一番下がまずかったね、浩介も勘違いしちゃうよ…。

玲夜に不満があるから、再会した浩介に好意を口にしたとも取れてしまうからね。

浩介は柚子がまだ自分に好意があると誤解し、計画に加担していきます。
そして花嫁を不幸にするあやかしへの嫌悪感も加速してしまうのです。
29話では梓を探す蛇塚に噓をついて追い払いますが、蛇塚を見る目はかなり冷たいです。
浩介のこの行為により、梓は津守の洗脳術を受けて柚子の誘拐犯に仕立て上げられます。

身勝手な想いを押し付けた末路

津守家に監禁された柚子は、浩介が笑顔で明かした真実にショックを受けます。
自分を誘拐して座敷牢に監禁し、玲夜を侮辱して告白する浩介を柚子は拒絶します。

好きだからってやっていい限度を超えてるからね…。

相手のことを考えず、愛情を押し付ける者は浩介も含め罰がちゃんと下るよ。

浩介は柚子が鬼の花嫁になるのは不幸になる、玲夜が冷酷なあやかしだと譲りません。
柚子が玲夜を愛しているといくら言っても納得しようとしませんでした。
助けようと思った柚子に花嫁を辞める気もなければ今が幸せだと真っ向から反論され、浩介は何も言い返せないまま柚子を恋敵の玲夜に返したくないと立ち去ってしまいます。

しかし幸之助が柚子を鬼龍院家を恨む者に渡すと汚職政治家と話すのを聞いてしまいます。
そこでようやく柚子の警戒心を解くために幸之助に利用されたことに気が付きます。
柚子を助けようとするも拘束され、後日柚子に謝罪するまで登場しません。
最終的に津守家を出ることを決意し、かくりよ学園も退学して引っ越します。

原作8巻で再登場

その後、原作3巻で柚子に手作りの霊力を籠めたお守りを渡したり交流はあるようです。
しかし玲夜は柚子の誘拐に加担した上、初恋の相手である浩介をかなり嫌っています。
柚子も自分の態度が浩介の暴走を招いたとして、一線を引いて接しているようです。

原作8巻で透子と東吉(にゃん吉)の結婚式に友人として参列します。
相変わらず玲夜とバチバチした描写がありますが、新たな恋を始めたことを告げます。
だから柚子にもう執着していないし、前のようなこともしないと玲夜に伝えます。

柚子の結婚式は誘拐の件が気まずくて出席見送ったの?

いや、普通に風邪引いて出席できなかったみたいだよ。

恋敵同士・梓との共通点

第二部(原作二巻)恋敵枠の男性代表は浩介、女性代表は梓でしょうか。
浩介と梓には共通点が下記の通りとても多いです。

  1. 津守幸之助に利用された
  2. 本人の意思を無視され、家の都合に振り回された
  3. 味方のいない環境で孤立している
  4. 好きな人への恋愛感情が心の支えになっている
  5. 自分の方が好きな人に相応しいと思い上がっている
  6. 好きな人の婚約者を排除し、好きな人を奪おうと試みる
  7. 最終的にかくりよ学園を去る

柚子と幼馴染・友人という接点があった分、梓よりは幾らか救いがある結末です。
なお、梓に関しては『梓と蛇塚の結末は?原作小説ネタバレ有り』に詳細があるのでご参照ください。

浩介も梓も環境が悲惨で、相談に乗ってくれる人がいれば変わった可能性はあります。
ただし二人が加担した誘拐は犯罪であり、そこに同情の余地はありません。
本作は愛情を理由に理性を手放した者や悪事に対し、罰を与えられます。

振られる同士・蛇塚との共通点

第二部(原作二巻)振られ枠の人間代表は浩介、あやかし代表は蛇塚でしょうか。
浩介と蛇塚にも共通点が下記の通りとても多いです。

  1. 好きな人が別の異性を愛しており、見向きもされない
  2. 良かれと思って好きな人にしたことが裏目に出る
  3. 自分が好きな人に悪いことをした自覚が無い
  4. 好きな人に一方的な想いをぶつけるだけで話し合いをしなかった
  5. 友人には恵まれるが、友人のアドバイスを聞き入れない
  6. 最終的に好きな人を諦める
  7. 別の女性と新たな恋を始める

浩介は花嫁を不幸にするあやかしを嫌悪し、梓を追う蛇塚を軽蔑する描写がありました。
しかし結果から言うと、浩介も蛇塚のことを軽蔑できない仕打ちをしました。
蛇塚に関しても『梓と蛇塚の結末は?原作小説ネタバレ有り』(リンク先)に詳細があるのでご参照ください。

浩介も蛇塚も友人の言葉に耳を傾けようとしませんでした。
結果、浩介も蛇塚も愛する人と一緒にいることができなくなる結末を迎えてしまいます。
新たな恋の方が幸せになっている点から、この結末が正しかったと信じたいですね。

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